借金を5年放置しているのは危険?債務整理で合法・安全に問題解決する方法

借金を長い間放置している場合、どうなってしまうのだろうと不安を感じることも多いと思います。

一方、5年や10年たつと返さなくてよくなるという話を聞いたことがあるという人もいらっしゃるかもしれません。

実際、借金を5年間放置すると、どのような問題があるのでしょうか?

返さなくてよくなるということもあるのでしょうか?

また、5年間放置した場合でも、債務整理はできるのでしょうか?

この記事では、借金を5年放置した場合に起こり得る問題や消滅時効、そして、債務整理をすることができるのかについて、詳しく解説していきます。

借金を長期間放置するとどうなる?

消費者金融などから借金をすると、高額な利息が発生するのが通常です。

さらに、返済が滞ると、高い割合の遅延損害金(年20%など)が発生します。

お分かりのように、借金を返さない状態が続けば続くほど、どんどん借金の残高は膨れ上がってしまうのです。

初めに借りた金額がそれほど多くなくても、長期間放置してしまうと、思いもよらない高額になってしまっているということがあり、とても危険です。

借金は5年間放置すると消滅する?

ところで、借金は、何年間か放置すると時効で返さなくてよくなるという話を聞いたことがある人もいらっしゃると思います。

たしかに、借金は、時効によって消滅し、返済しなくてよくなるケースもあります。

以下、詳しく説明します。

消滅時効とは

借金などの債権には、「消滅時効」といものがあります。

消滅時効とは、一定の期間(「時効期間」といいます。)権利が行使されない場合に、その権利を法的に消滅させる制度のことをいいます。

債権の時効期間は、原則、10年間(民法第167条1項)です。

もっとも、貸主が銀行や消費者金融などの会社である場合、その借金の時効期間は、5年間とされています(商法第522条)。

つまり、多くの借金は、5年間放置すると、原則として、時効によって消滅するのです。

なお、会社ではなく個人からの借金の場合は、時効期間は、原則通り10年となります。

借金を消滅時効によって返済しなくてよくなるために必要な条件とは

もっとも、5年が過ぎるといつでも自動的に借金がなくなるというわけではありません。

5年たったとしても、以下で説明するような条件を満たさなければ、時効消滅することはなく、あいかわらず返済しなければならない状態が続くことになります。

時効の中断事由がないこと

まずは、時効の中断事由がないことは必要です。

時効期間は、時効を中断する事由があると、進行が中断します。

時効の中断事由には、①請求、②差押えなど、③承認があります。

①の請求とは、裁判による請求、つまり、訴訟を提起しての請求です。

なお、裁判以外での請求(「催告」と呼ばれます。)の場合、時効は中断しませんが、6ヶ月間時効時間が延長されます。

③の承認にあたるのは、債務者(お金を借りている人)が返済をしたり、返済猶予の申し入れしたりするなどして、自分がお金を借りているということを認めた場合などです。

債権者から裁判を起こされたり、返済したりすると、時効は中断して時効期間の進行がリセットされてしまうということです。

したがって、5年間(あるいは10年間)、裁判を起こされることなく、また、1円も返さず、債権者に待ってほしいと連絡したりすることもなく借金を放置した場合に、この条件を満たすことになります。

時効の援用

時効期間が経過していても、「時効の援用」をしなければ、債権が消滅するという効果は生じません。

時効の援用とは、債権者に対して消滅時効の利益を受ける旨の意思表示をすることをいいます。内容証明郵便で伝えることが多いです。

債権者は時効中断の措置をとることが多い

債権者が、5年間何もせずにいるということはあまりありません。

通常、時効期間が経過してしまう前に、時効中断の措置をとることが多いのです。

つまり、全然返済がなされずに長期間が過ぎた場合、債権者は、支払督促の申立てを行ったり、訴訟を提起したりするのです。

ですから、借りた側が5年間放置していたからといって、借金が簡単に時効消滅することはないのです。

長期間放置して問題が大きくなる前に債務整理をする

このように、消滅時効によって借金を返さなくてよくなるケースはそれほど多くありません。

ですから、そのことを期待して放置し続けるのは、得策とはいえません。

冒頭でも説明したように、借金は、放置すればするほど金額が膨れ上がってしまうものなのです。

そこで、解決策として、早めに弁護士などの専門家に相談して、債務整理を行うということが考えられます。

任意整理のメリット

債務整理には、大きく分けて、①任意整理、②個人再生、③自己破産があります。

このうち、任意整理は、簡単にいうと、依頼した弁護士などと債権者が直接交渉して、将来の利息をカットしてもらうなどして、借金の額を減らし、3年間程度の分割払いで支払っていくことを債権者に合意してもらうというような手続きです。

裁判所を通さない任意の話し合いによる手続きなので、その他の債務整理と比較しても、債務者が受ける制約や手続きをとるための条件などは多くありません。

例えば、弁護士や保険会社・証券会社の外交員などのように、自己破産を行うと資格を失ってしまうような職業についている人の場合は、自己破産を選択しない方がよいでしょう。

自宅の土地建物を所有しているような場合も、これを失いたくないのであれば、自己破産は利用できません。

また、個人再生には、原則、債権者の同意が必要(債権者の頭数の半数以上またはそう債務額の2分の1を超えた同意しない場合は不認可となる)となりますので、必要な同意が得られなさそうなときには、個人再生を選択することは不可能です。

したがって、まだ任意整理を利用できる状態のうちに債務整理を行うということは、とても重要なことなのです。

任意整理を利用できないケースもある

任意整理は、借金の総額がそれほど多くない場合でないと利用できません。

借金の金額が大きく減額されることはありませんし、債務整理後も毎月返済は続けなければならないからです。

長期間放置して総額が膨れ上がると、任意整理の方法を選択できなくなってしまうので、注意が必要です。

借金の額が大きくなって自己破産しかできなくなった場合には、自分の財産はほとんど残しておくことができませんし、資格制限などの制約も受けることになります。

また、自己破産では、借金の理由が問われることになりますので、ギャンブルや浪費が原因であれば、ひどい場合には借金を免除してもらうことができなくなるかもしれません。

まとめ

このように、5年間借金を放置した場合、うまい具合に消滅時効によって返済の必要がなくなればよいですが、そうでなければ借金の総額が大きくなって大変なことになってしまうことがあります。

また、時効によって借金が消滅する機会があったとしても、法的な知識の不足が原因で承認してしまったり、うまく援用ができなかったりといったこともあり得ます。

ですから、借金が返せなくなってきそうになった場合には、放置することなく、早めに弁護士に相談して、債務整理などの方法を検討することをおすすめします。

また、すでに長期間放置してしまっているという場合には、自己破産によって借金をなくすということも考えられますので、できるだけ早く弁護士に相談しましょう。

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